ウルフノート

楽しい嬉しいはっぴー美味しい

北海道旅行①(流氷目指して編)

2022年3月22日。私はウキウキしていた。なぜなら、転職前の有給消化1日目。私は3泊4日のウキウキ北海道旅行へと向かっているからだ。

 

あまりお金がないため、昼過ぎ発のPeach便を使った。荷造りをぎりぎりまでやってしまったのでお昼は成田空港内のカレーを急いで食べた。あまり無駄遣いはしないぞ!と意気込んでいたはずが、レジにあったサザエさん饅頭がかわいかったので北海道に一緒に連れていくことにした。

 

私にとって、今回が初の北海道だった。3月末で春に差し掛かっているが、どれくらい寒いかわからなかったので、ヒートテック、一番暖かい羽織ということでスキーができそうな暖かさのコート、防水の靴など、荷物は重いが防寒はばっちりだった。

北海道は端から端までで東京ー京都間以上の距離があるというが、私は今回の旅で網走、旭川、美瑛、小樽、札幌を回ることにした。札幌の五稜郭も行きたかったが、車無しの北海道旅行なので、流石にあきらめた。

飛行機が出発する。飛行機が飛ぶ瞬間の浮遊感を感じるたびに、『死にたくないなあ、落ちないでください』と心の中で唱えているので今回も唱えた。後ろの方はちらちら空いているが、前の方は満席だ。旅行中の時間割を決める。

2時間ほど経った頃、女満別空港に着いた。東京は雪が降っていたので、北海道はもっと寒いかも、と覚悟していたが、東京より寒くなかった。バスにのって、網走市内へ向かう。バスから外を眺めていたら、私の身長より高い雪が積もっていた。最近雪の話は聞いていないけど、溶けないのか…さすが北海道。

 

バスが網走駅前の到着した。ここから、その日泊まった民宿ランプに泊まる。大学の合宿で泊まるような場所で、なんだか安心した。玄関に入ったが、早すぎたのか宿の人の姿が見えない。ダメもとで奥の談話室みたいな場所に行ったら、おばあちゃんに気づいてもらえて、宿泊手続きをした。

「朝食はあったりしますか?」と聞いたら、ないが、冷凍パンを販売しているとのこと。明日の朝ご飯にしようと購入を決めたら、顔の大きさくらいの鯛の形のパンを渡された。ドラクエの貴重アイテムゲットの効果音が頭の中で流れた。「一晩部屋に置いたら自然解凍できる」と言われたので、部屋に置いて出かけた。

まず海に向かった。今回の旅の目標は色々あるが、そのうちの一つが、流氷を見ることだった。私が好きな作品の一つに、『私の男』という映画がある。その映画のワンシーンで、ヒロインにとって不利な事実を知ってしまったおばあちゃんが、流氷に流されるというシーンがある。その時の空気の冷たさや、海の音を肌で感じたかったのだ。

けれど、残念なことに、流氷はすでになくなっていた。心の中で『もしかしたら時期的にないかも…』と思っていたら、やはりなかった。なんでも、1週間前には沖の方に行っていて、既に見づらくなっていたとのこと。流氷オーロラ号も私が来た前日に運航を終了していた。悲しい…けど、まあ、時期が悪いし仕方がない、と思って、道の駅で牛乳を買って、飲みながら海を眺めた。

食事は、地元でも人気らしいお店へ予約をして行った。2時間ほど待たなければいけないといわれたので、どこかで時間をつぶす場所を探していた。しかし、都合よく見つからない。あきらめて、遠いけど民宿に出るか!と歩いていたら、明かりが消えている商店街の中のカフェから人が出てくるのが見えた。

なんとその人、パフェを持ってお向かいの散髪屋さんに持っていってた。急いでそのパフェを見に行くと、営業時間は終了している。あーあ。ここには入れたらラッキーだったのになあ。メニューを見ていたら、さっき歩いていたひとが戻ってきて、たばこを吸い始めた。姿を見る感じ、このカフェの店員らしい。

美味しそうだな…と、カフェの壁に貼ってあるメニューを見ていたら、店員さんに

「旅行中ですか?」と話しかけられた。

私「はい、そうなんです。有給が取れたので、来たかった北海道に初めて来たんです。こちらのお店の店員さんですか?」

店員「そうです。今日は材料が終わったので閉めちゃいました」

私「あー、残念です、メニューが面白いし店内の雰囲気がよさそうだし、日中に来れればよかったなあ。もう少しメニュー見て、明日またこれたら来ます」

少しじっくりメニューを見ていたら、店員さんに

「もし良ければクレープだけ食べますか?ちょっと内容が変わるけど」

と聞かれた。「食べます!」と即答して店内に入れてもらった。

 

入ってみたら、子供連れもゆっくりできそうなソファや遊ぶ空間もある良いカフェだった。早速パフェをいただいた。

店員さん、よくよくお話を聞くと、店長さんだったらしい。お向かいの散髪屋さんに同じ事情のクレープを差し入れしていたそう。素晴らしい。

食べながら少しお話した。私が着込んでいるから一発で観光客だとわかったこと、最近の北海道事情、美味しいお店など、色々お話した。

その中で、印象に残ったエピソードがある。

北海道の中でも、日本海側の海鮮とオホーツク海側の海鮮は味が違うらしい。店長さんは、網走出身で、カフェの店長になる前は会社の営業マン。北海道の中を転々としていたらしい。そこで色々な場所の海鮮を食べたが、日本海側に行くにつれて美味しくなくて食べられなかったとのこと。本気の様だった。果たして私はその味の違いがわかるだろうか。幼い頃から美味しいものしか食べてこないと繊細な舌になるのかな?と思った。

 

そこで少しのんびりさせてもらった後、予約していた居酒屋へ行った。民宿のおばちゃんにクーポンをいただいていたので、日本酒が無料だった。北海道産のお酒を飲む。1合かと思ったら1杯だった。飲みきれるかな。

メニューが豊富で、あまり見たこともないメニューもあり、オーダーに時間がかかったが、ザンギ(鮭の唐揚げ)とほっけの開きをいただいた。ザンギって、中国語の鳥の唐揚げに発音が似てるなあと思って調べてみたら、やはり中国語が語源らしい。ほっけの開きは、思ったより大きく、食べきれなかった。店員さんに食べきれなくてすみません、と伝えたら、「持って帰りますか?」と言ってくださったので、持って帰ることにした。有難い。明日の朝ご飯にしよう。

 

お酒を飲んでお腹パンパンで、明日の自分へほっけのお土産もある!ほろ酔いで外に出たが、冷たい空気が北海道にいることを思い出させてくれた。

 

明日は朝から網走監獄。今日は早く寝るぞ。

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