ウルフノート

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イタリア旅行記⑨(番外編)

カステルフィダルドから一度ボローニャに戻って、そこから電車でおよそ4時間。

電車内では、外の景色を見ながら、千と千尋の神隠しのワンシーンみたいだ、なんなら鎌倉みたいだ、なぜか安心すると海を眺めた。

海を見ることに飽きたら、ハウルの動く城1『魔法使いハウルと火の悪魔』と2『アバダラと空飛ぶ絨毯』を読んでいた。1と違い、2の舞台はアラジンの世界が混ざってきて面白い。行きの飛行機の中でディズニーのアラジンも見ていたのでそことも比較できて更に面白かった。

 

1の中で、印象的なセリフがあった。

“老婆の中にも過去の乙女が含まれていて、乙女の中にも未来の老婆と同じものがあり、一人の人間として連続しているのは当然のことなのだけど、たいていの人は見ていないという。”

ハウルの動く城 1 魔法使いハウルと火の悪魔 (徳間文庫) by ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

 

人と関わる時はその人を多面的に見て、認められる人間でありたいなあと常々思う私にささる言葉だった。

 

 

移動時間、4時間。2時間の2倍だし、大丈夫!と根拠もなく考えていたことを後悔していた。途中で水がなくなり、小腹もすいてきた。昨日小さなスーパーでみた生ハム、買っとけばよかった。ローマまでの時間、長くてしんどかった。

 

※以下、若干下ネタを含むナンパ話

 

実は、アンコーナで、イタリア人に軽いお誘いをされた。そのエピソードが個人的に面白かったので、こちらに書かせていただく。

 

9/17朝、アンコーナの宿にキャリーケースを置いてカステルフィダルドへ向かう時、廊下で清掃担当らしきお兄さんに会った。目があったので軽いおじぎをしてその場は去った。

 

その日の夕方、荷物を取りに戻って来た時、その人にまた会った。なぜか立ち止まってすごくこっちを見てくる。「Ciao.」と言うと、その人が、「僕は英語が喋れない。」と拙い英語で言ってきて、8つ折りの紙を渡された。

その場で読むと時間がかかりそうだったので、一度部屋に戻って読んだ。

書いてあった内容は、"僕は英語が話せない、けど伝えたいことがある。あなたを見た時、僕は君の美しさに衝撃をうけた。けど、あなたはもうすぐいなくなってしまう。僕はあなたと仲良くなりたい。だから、もしいつもと違う夜を過ごしたりリラックスしたシャワーを浴びたいなら、別の部屋のドアをノックして欲しい"というものだった。意訳だけどこんな感じ。

いつもと違う夜を過ごすために別の部屋のドアをノックする…おお、すごい誘い文句だなあ、と思った。書いてある紙は何かの資料の裏紙だったのか、裏に印刷してあるイタリア語の文章が丁寧にペンで塗りつぶされていた。おそらく何かの本の目次を印刷したものだった。

うわあ!違う世界かー!気になるわぁ!と思ったけど、その日はローマ泊だったし、危ないからやめた。

一発やったろうという下心満載という要素も含んだイタリアの洗礼を浴びた気がした。

私より先にイタリアに行った友達が、店員にかわいい、美しいと言われて素直に嬉しかったと言っていた話を思い出した。もっと皆日常的に褒めればいいのに。色々と考えすぎだよなあと思った。f:id:framboiseTi:20220508185856j:image